将来の居住可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 09:30 UTC 版)
「グリーゼ876b」の記事における「将来の居住可能性」の解説
グリーゼ876bは現在はハビタブルゾーンの外側境界付近にあり、主星は赤色矮星で進化もゆっくりと進行するためハビタブルゾーンは今後何兆年もかけて外側へ移動することになる。つまり数兆年後になってやっとハビタブルゾーンの内側にあるということである。ガス惑星における生命存在の可能性はまだ不明だが、この惑星に大きい衛星がある場合、生命の存在が可能な環境である可能性がある。また潮汐力の影響があっても、大きい衛星ならば十分生命は存在できる。このような衛星が形成されうるかは不明瞭であるが、ガス惑星なら衛星を持つ可能性は高い[要出典]。 衛星があった場合、安定した軌道をとるためには衛星の惑星周囲の公転周期Psと惑星の恒星周囲の公転周期Ppの比率が1/9になる必要がある。シミュレーションでは巨大ガス惑星や褐色矮星の衛星で太陽に似た恒星から1 auほどの位置にある場合、公転周期は45日から60日以内が最適とされている。グリーゼ876bの場合衛星の公転周期が7日より短くないと安定した軌道をとれない。 潮汐力による効果は衛星でプレートテクトニクスが起こる要因になると考えられており、火山活動による衛星の温度上昇や磁場の生成、いわゆるダイナモ効果に関与している。 46億年もの間地球のような大気を持続させるためには衛星は密度が火星に似ていて最低でも質量が0.07 M⊕ある必要がある。大気の非熱的散逸を防ぐためには衛星に強い磁場があれば恒星風をそらすことができる。NASAの探査機ガリレオの観測により衛星であってもガニメデは磁場を持つことが分かったため大きい衛星なら磁場を持つ可能性がある。
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