家庭内労働とは? わかりやすく解説

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家事労働

(家庭内労働 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/17 06:14 UTC 版)

家事労働(かじろうどう)とはマルクス経済学用語の一つ。これは家庭内において主婦が行っている家事というものも労働であるという概念である。労働は本来はそれに応じて賃金が支払われるが、家事労働の場合は賃金が支払われない無償労働であることが問題となる。従来は家事は職場の外で行われることで労働とみなされていなかったが、資本主義社会においては家事は労働力再生産に不可欠な行為であり、資本主義経済を成り立たせるためにも不可欠であることから労働であると主張されるようになった[1]。労働は自給自足社会においては家庭を意味する本質的な事柄であったが、社会が分業化されることにより労働は社会参加して賃金を獲得するための手段へと変わっていき、家事のみが家庭に残っていることから、現代では家事労働が家庭の本質的な意味であると見られる[2]


  1. ^ 伊田久美子「再生産労働概念の再検討 : 構造調整プログラムを中心に」『女性学研究』第19巻、大阪府立大学女性学センター、2012年3月、112-129頁、CRID 1390290699861111552doi:10.24729/00004878hdl:10466/13713ISSN 0918-7901 
  2. ^ 相馬信子「家庭の生産的機能について」『横浜国立大学人文紀要. 第一類哲学・社会科学』第14巻、横浜国立大学、1968年12月、45-56頁、CRID 1050001202686978944hdl:10131/2479ISSN 0513-5621 
  3. ^ Ironmonger, D. (2000年2月2日). “Household Production and the Household Economy”. Ideas.prepec.org. 2015年7月2日閲覧。
  4. ^ Domestic Consumption”. Dictionary.cambridge.org. 2015年7月2日閲覧。
  5. ^ James, Is Transformation Possible? They Say We Can't. We must., Off Our Backs. Inc., p. 42, JSTOR 20838923, https://jstor.org/stable/20838923 
  6. ^ D・グレーバー『ブルシット・ジョブ』岩波書店、2020年、353頁。 


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