実装上の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 02:40 UTC 版)
河豚板は、機能別に見ると、以下のように記憶デバイスを使用している; 起動デバイス ブートローダとカーネルが格納されているデバイス。システム起動の初期の段階でのみ使用される。 運用デバイス システムのファイルツリー全体が格納されているデバイス。コマンドやアプリケーションはこのデバイスから読み出され、実行される。この運用デバイスは読み出し専用でマウントされる。 MFS ファイルの読み出し・書き込みに使用されるファイルシステムで、システム起動時に自動的に作成されマウントされる。システムの設定ファイル、ユーザの作成したデータ、運用ログなどはこのファイルシステム上に置かれる。 データ保存デバイス MFSはメモリ上に作成されるため、システムを停止するとそれらの上に作成されたデータは消えてしまう。それらのデータは専用のツールを用いてセーブできるが、その時にデータ保存デバイスがマウントされ保存データの書き込みが行われる。 河豚板の特徴として、これらのデバイスは動作上独立しており機能毎に別のデバイスを指定できるという点がある。 例えばDVD-Rを起動デバイスとし、河豚板のインストールされたUSBメモリを運用デバイスとして指定すると、USBメモリブートの不可能なPCであってもLive USBシステムとして運用できる。 また、起動時に運用デバイスの内容をすべてMFSにコピーした後にそのMFSのみを使用して動作するモードがある。この機能を使用すると、システム起動完了後に運用デバイスを取り去ることができ、完全にディスクレスな状態での運用が可能となる。 その他、以下のような実装上の特徴がある; UnionFSの機能代替 OpenBSDはUnionFSを持たないため、システムをカスタマイズできるようにするには別の方法で対応を行わなければならない。河豚板ではMFS上にシステムのディレクトリ構造をコピーし、そのディレクトリ内に運用デバイス上の対応するファイルへのシンボリックリンクを作成することでMFSの使用量を低く保ったまま疑似的に読み書き可能な状態を作り出している。
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