実在の剣豪を描いた小説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 10:11 UTC 版)
実在の剣豪宮本武蔵の生涯を描いた小説として『覇剣 武蔵と柳生兵庫助』がある。かつて司馬遼太郎など多くの小説家が宮本武蔵について書いてきたが、鳥羽が描く武蔵像は、現実的な戦略家としての武蔵である。兵法の神髄は勝つことにあると確信する武蔵は、佐々木小次郎の「虎切刀」(別名・燕返し)を破るため、あらゆる偶然性を排除して、間合い、見切り、剣の長さや戦場の実地検分などを精密に行ったうえではじめて戦うのである。十三歳で新当流の有馬喜兵衛を撲殺して以来、六十余回の勝負にすべて勝利したという宮本武蔵は、乱世から治世へと向かう時代の流れの中で、晩年は霊巌洞にこもり、自己の兵法求道の道を「五輪書」にまとめ、地・水・火・風・空に分け、一切の迷いを断った空の境地(空を道とし、道を空と見るところ)こそが兵法の神髄であるという、抽象的な剣の求道者の境地を悟った。 他に実在の剣豪を描いた小説として『刺客 柳生十兵衛』(柳生十兵衛三巌、柳生宗矩の子)、『柳生十兵衛武芸録』シリーズ、『柳生連也斎』シリーズなどがある。
※この「実在の剣豪を描いた小説」の解説は、「鳥羽亮」の解説の一部です。
「実在の剣豪を描いた小説」を含む「鳥羽亮」の記事については、「鳥羽亮」の概要を参照ください。
- 実在の剣豪を描いた小説のページへのリンク