実在のルネ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 05:47 UTC 版)
この曲は、当時レフト・バンクのベーシスト、トム・フィン (Tom Finn) のガールフレンドで、ブラウンも思いを寄せていたルネ・フラーデン=カム (Renée Fladen-Kamm) についてブラウンが書いた多数の曲のひとつである。彼女はバンドと数週間にわたって行動を共にした、自由な精神をもった長身、金髪の人物であった。この曲は、ブラウンが彼女に会ってひと月経った時点で書かれたものである。「いとしのルネ」は、恋心にのぼせたブラウンが、この新たなミューズに出会った後に書いた一連のラブ・ソングのひとつであった。彼女について書かれた曲は、他にも、バンドにとって2曲目のヒットとなった「Pretty Ballerina」や、「She May Call You Up Tonight」などがある。その後、何十年にもわたって彼女の消息は伝わっていなかったが、2001年に、西海岸で、歌手、声楽教師、アーティストとして健在であることが明らかになった。 後にブラウンは、彼女に対する自分の報われることのなかった愛情について、「僕は一種の神話的な恋愛をしていたんだ、分かってもらえるかな、事実とか実際の行為とか根拠もないままにね。... でも、僕は誰よりも本物に近づくことができたんだ」と述べている。 フラーデン=カムは、この曲のレコーディングに立ち会っており、彼女がいたことで、この曲は完成しないままに終わりかけた。インタビューの中でブラウンは、「演奏しようとしたけど僕の手は震えてたんだ、コントロール・ルームに彼女がいたんだから」、「彼女がいたんじゃ演奏はできなかったから、後でスタジオに戻ってやり直したんだ」と述べている。
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