完成した藤沢カントリー倶楽部クラブハウス
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「グリーンハウス (藤沢市)」の記事における「完成した藤沢カントリー倶楽部クラブハウス」の解説
1932年(昭和7年)4月末に完成した藤沢カントリー倶楽部クラブハウスは、鉄筋コンクリート地上3階、地下1階建ての建物であった。1階はゴルフ場来場者の受付を行う事務室、ロッカールーム、会議室、売店などが設けられた。2階にはラウンジ、バー、食堂、調理室などが設けられ、ラウンジの南側はバルコニー、西側は噴水があるテラスとなっており、ラウンジからバルコニー、テラスを通ってゴルフコースに出られるようになっていた。そして3階には倉庫、貴賓室、ゴルフクラブ会員の宿泊施設などが設けられていた。なお、クラブハウスは地下室も設けられた。 建物本体は細かな造形を省いたシンプルなデザインが特徴的である。一方で、階段やバルコニーの手すり、バルコネットなどの鉄製の装飾が華やかさを演出しており、外壁は白色プラスター仕上げ、屋根は青緑色のスパニッシュ瓦で葺かれ、軽くて明るいスパニッシュ建築らしさを表現することに成功しており、スパニッシュ建築としての完成度は高かった。 また、2階西向きの壁面にはバラ窓がしつらえられており、この特徴から藤沢カントリー倶楽部クラブハウスはスパニッシュ様式の中でもスパニッシュ・ミッション様式に分類される。建物正面にはスパニッシュ建築でよく用いられるアーチ形に開かれた車寄せが設けられ、玄関をくぐった場所にある階段にも装飾に富む鉄製の手すりがあった。階段を上がったラウンジには中央に暖炉が設けられており、床はモザイクタイル敷きとなっており、レーモンドの妻、ノエミがデザインを担当したモザイク画が描かれていて、ゴルフ場のクラブハウスらしくゴルフボールとティーなどをモチーフとしていた。
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