宇治での職場MM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 17:01 UTC 版)
「モビリティ・マネジメント」の記事における「宇治での職場MM」の解説
京都府南部の宇治地域は3つの鉄道路線が整備され、その駅周辺には大規模な事業所が立地している。また鉄道のほか多くのバス路線も運行されているものの自動車通勤者が多く、朝夕には道路混雑が生じていた。そのため、2005年にこの地域の商工会議所に参加する企業に協力を依頼し、全従業者に「ワンショットTFP」を実施した。これは環境や健康のため京都府や宇治市などからなる協議会がクルマ以外の通勤を呼びかける冊子と地域の公共交通マップをアンケート票と共に配布するというものである。アンケートでは同封した冊子やマップの感想を尋ねることでそれらに目を通すことを促し、クルマ以外での具体的な通勤方法を自由記述させた。これは調査よりむしろ「通勤を考え直すきっかけ作り」を目的としたものである。 ワンショットTFP の実施後、宇治地域の鉄道駅で午前7、8時台の定期外利用者が約5割増加し、1年後にもほぼ同水準の需要があることが確認された。鉄道事業の増収は年間で2000万円以上と試算され、これは投入した費用の10倍前後にあたる。また近隣の道路渋滞長も3割程度減少した。
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