学術行政・人材育成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 03:28 UTC 版)
多くの学術業績と研究者としての経験を背景に、日本の学術行政と国際学術交流に貢献した。1995年頃、文部省学術審議会の学術研究体制特別委員会の委員長を務め、大学等におけるCOEの構築、若手研究者の養成、人文・社会科学分野の研究の在り方について審議した。日本学士院においては、当時交流の薄かった人文社会系の1部と自然科学系の2部を横断する合同談話会を発足させ、両部門の交流を推進した。 分子科学研究所と総合研究大学院大学(総研大)の設立に中心的に関与し、設立後それぞれの機関を率いた。総研大では長倉の寄附金を元に「長倉研究奨励賞」が設けられ、1995年度から2017年度にわたって優秀な学生の研究が顕彰された。 晩年には、武蔵野地域の5大学(亜細亜大学・成蹊大学・東京女子大学・日本獣医生命科学大学・武蔵野大学)と武蔵野市が連携して生涯学習の場を提供する市民大学講座「武蔵野地域自由大学」の初代学長を務めた。 長倉の逝去後、遺族から日本化学会に対して「日本および世界の化学の発展と後進の化学者の育成のために」と遺産の寄付があった。これに基づき2021年に日本化学会は「長倉三郎賞」を設立した。研究・開発において独創性と独自性の高い業績をあげた将来性のある受賞者に授与される。
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