妊娠中の治療上の注意
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 05:56 UTC 版)
多くの薬は妊娠中に使用禁止となる。以下に使用禁止な薬を列記する。 アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬) アンジオテンシン受容体阻害薬 ニューキノロン系抗生物質 クロラムフェニコール アミノ配糖体 ST合剤 テトラサイクリン系抗生物質…黄色歯牙形成のため こういったことがあるため妊娠高血圧症候群では、一般的な降圧薬は使用しない。以下に述べるような薬を用いる。 メチルドーパ:降圧薬 ヒドララジン:降圧薬 処方可能な薬剤 解熱鎮痛薬:第一選択薬=アセトアミノフェン 消化器粘膜保護薬:第一選択薬=スクラルファート(疫学データあり) H2ブロッカー:ラニチジン、シメチジン(疫学データあり) プロトンポンプインヒビター:オメプラゾール(疫学データあり)。FDA評価ではランソプラゾール、ラベプラゾールも同等。 抗ヒスタミン剤:第一選択薬=クロルフェニラミン、ロラタジン、セチリジン(疫学データあり) 気管支喘息治療薬:ステロイド吸入、β刺激吸入薬は安全に用いられる。 鎮咳薬:デキストロメトルファンが第一、リン酸コデインが第二選択となる。特にリン酸コデインは妊娠末期は避ける。(疫学データあり) 外部リンク 『妊娠中・妊娠可能婦人への投与を回避すべき薬剤』医薬品情報21 妊娠中の薬物の使用-メルクマニュアル家庭版 なお、分娩コントロールで用いる薬は分娩の項を参照のこと。 妊娠中の放射線照射 現在では10日規則(10 days rule)は無意味なものと証明されており、緊急時の単純レントゲン撮影は問題ないとされている。無用な照射は避けるべきであるが、必要な際には十分な防護をすれば問題ない。
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