奴隷貿易への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:06 UTC 版)
1200万人ともいわれる成人男女(後期には若年層も含む)を連れ去った奴隷貿易の影響は、現在にも及んでいるとする説がある。ネイサン・ナン(英語版)の研究によれば、奴隷貿易が最も激しかった地域は、現在のアフリカでは最貧困地域になっている。また、ネイサン・ナンとレナード・ワンチェコン(英語版)の研究によると、奴隷貿易の被害にあった地域では、そうでない地域に比べると家族・隣人・民族・政府に対する信頼感が低いという。 21世紀においても、奴隷貿易への批判は後をたたない。2004年3月、奴隷貿易に関与していた英国ロイズ保険組合、米国たばこメーカー大手R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニーなどに対して奴隷の子孫のアメリカ人が訴訟を起こした。 2020年6月、アメリカ合衆国で発生した反人種差別デモは世界各地へ波及。イングランドのブリストル市内では、熱心な慈善活動家である一方で奴隷商人でもあったエドワード・コルストンの銅像がデモ参加者の襲撃を受け、地面に引き倒された後にエイボン川へ投棄される出来事があった。
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