太田宏次
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/13 00:42 UTC 版)
太田 宏次(おおた ひろじ、1932年11月29日[1] - )は、日本の経営者。工学博士。中部電力元社長。
経歴
長野県松本市出身[1]。長野県松本深志高校を経て[2]1955年に東京大学工学部電気工学科を卒業し、同年に中部電力に入社[1]。1985年6月に取締役に就任し、1989年6月には常務に就任し、1991年6月には副社長に就任し、1995年6月には社長に昇格した[1]。2001年6月に会長に就任した[1]。また、1999年6月には電気事業連合会会長、2001年5月には中部経済連合会会長に就任、1970年から1985年まで愛知工業大学で講師を務めた[3][1]。
2004年7月、知人の古美術商からの不明朗な古美術品購入により、中部電力への不信が膨らんだ責任をとるとして、会長職を辞任。同月をもって中部経済連合会会長の職を辞任し、2005年日本国際博覧会(愛知万博)協会副会長の職も早期に辞するとした[4]。同年9月の中部電力の発表によれば、購入した古美術品計262点を鑑定した結果、贋作も含まれ実際の価値は購入金額の2-3割であり、この取引の損害額が4億5700万円に上るとされた。同社は、損害額の9割を太田に賠償するよう求め、太田も支払いを了承したとしたが[5]、後に両者間での訴訟に発展した。
脚注
- ^ a b c d e f 人事興信所 2003, お207頁.
- ^ 平岩芳朗 (2020-01-01). “平成14年度名誉員 太田宏次氏”. 電気学会誌 140 (1): 20. doi:10.1541/ieejjournal.140.20.
- ^ a b 1995年 6月9日 日本経済新聞 朝刊 p15
- ^ 「不信招いた」と太田氏/中部電、調査を最優先 四国新聞社 2004/07/27 19:43 2025年3月閲覧
- ^ 前会長4億円超の賠償へ/中部電の古美術購入問題 四国新聞社 2004/09/28 17:42 2025年3月閲覧
|
|
|
|
|
|
参考文献
- 人事興信所 編『人事興信録 第42版 上』人事興信所、2003年。
- 太田宏次のページへのリンク