外来生物・ドブネズミと海鳥の保全
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 15:40 UTC 版)
「ユルリ島」の記事における「外来生物・ドブネズミと海鳥の保全」の解説
人間の活動に伴い侵入した外来生物ドブネズミによる海鳥の卵や成鳥の捕食被害が確認され、海鳥の保全ため環境省が2013年に殺鼠剤を散布しドブネズミの駆除を行った。その後、3年間のモニタリング調査でドブネズミが確認されなかったことから、2017年3月、モユルリ島を含めてドブネズミの根絶を宣言した。駆除事業前後のモニタリング調査で環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類であるケイマフリの個体数が2013年春に78羽だったのに対し、駆除後の2015年に140羽、2016年に130羽と個体数が回復傾向にあることから一定の成果が得られていると考えられる。 しかし殺鼠剤の散布に関しては、島にいた10頭の馬のうち、散布後わずか半年間でその半数にあたる5頭が死んだため、殺鼠剤との因果関係が疑われている。2016年に開かれたエトピリカ保護増殖等検討会では、検討委員の北海道大名誉教授が「(ドブネズミの)駆除が成功したとすれば、喜ばしいことだ。失敗(再侵入)しても繰り返すことが重要だ」と述べている。ドブネズミの再侵入が確認され再度駆除を行う場合は、他の動物に対する配慮が必要である。
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