変位電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:29 UTC 版)
マクスウェルの方程式において、電荷の保存則を満たすためにオリジナルのアンペールの式 ∇ × H = j {\displaystyle \nabla \times {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}} に変位電流を導入する必要があった。修正されたアンペールの式 ∇ × H = ∂ D ∂ t + j {\displaystyle \nabla \times {\boldsymbol {H}}={\partial {\boldsymbol {D}} \over \partial t}+{\boldsymbol {j}}} において、両辺に発散 ∇· を作用させると、左辺はゼロとなるので、 ∇ ⋅ ∂ D ∂ t + ∇ ⋅ j = 0 {\displaystyle \nabla \cdot {\partial {\boldsymbol {D}} \over \partial t}+\nabla \cdot {\boldsymbol {j}}=0} となり、ガウスの式 ∇ ⋅ D = ρ {\displaystyle \nabla \cdot {\boldsymbol {D}}=\rho } を代入することで連続の式が得られる。
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変位電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:24 UTC 版)
アンペールの法則 r o t H = j {\displaystyle \mathrm {rot} {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}} は d i v j = d i v ( r o t H ) = 0 {\displaystyle \mathrm {div} {\boldsymbol {j}}=\mathrm {div} (\mathrm {rot} {\boldsymbol {H}})=0} を導き、これを満たす電流を定常電流という。連続方程式より定常電流の電荷分布は時間変化しない。非定常電流を含んでいても成り立つのはマクスウェル=アンペールの法則 r o t H = j + ∂ t D {\displaystyle \mathrm {rot} {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}+\partial _{t}{\boldsymbol {D}}} であり、右辺の第二項を変位電流という。このことは、コンデンサーの充電過程で導線の周りにアンペールの法則を適用する際に曲面がコンデンサーの間を通るようにするか否かで磁場が変わってしまうこと からも、点電荷から放出される球対称な電流分布の「赤道」にアンペールの法則を適用する際に “北半球” と “南半球” で磁場が逆になってしまうこと からも示唆される。 注意すべきこととして、非定常電流の場合は「電流がつくる磁場」や「変位電流がつくる磁場」といった表現はそもそも無意味であって、磁場との関係において電流と変位電流は不可分のものであり、ビオ=サヴァールの法則で計算される磁場には変位電流の効果が自動的に織り込まれている。
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