声優の配役の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 21:49 UTC 版)
1980年代までは脇に俳優が起用されることもありつつ、主役級には主に声優事務所に所属する専業声優が起用されていたが、1990年代以降の作品では主役や主要人物の声はテレビドラマ等で有名な俳優が多く起用されており、これらは往々にしてスタジオジブリ作品の特徴として語られるが、舘野仁美によれば「俳優さんの仕事の中で声の仕事だけが専門化していったのは、1970年代くらいから」であり、宮崎駿や高畑勲は「昔ながらのやり方で役に合う俳優さんを選んでいるだけ」であったという。また、宮崎は特に高畑のキャスティングのセンスには全幅の信頼を置いていたという。しかし、名前が売れている俳優を起用すればテレビ番組などで勝手に映画の宣伝をしてくれるため、宣伝費や広告費が必然的に浮くからとも鈴木敏夫は述べている。声優の選考に関して、『千と千尋の神隠し』の完成報告記者会見で宮崎は、「自分の中のイメージができあがったあと、プロデューサーが次々に持ってくる声から選んでいる」と答えている。 外国メディアからのインタビューの中では、「日本の女性声優はコケティッシュで男性の気を引きたがっているかのような声の持ち主しかいないので、(『ハウルの動く城』の荒地の魔女役について)我々は日本の女性声優をまったく欲しくなかった」と述べている。『「もののけ姫」はこうして生まれた。』には、ナウシカ役などを演じた島本須美が、職業上の仮面を引き剥がせず宮崎の要求する演技に応えられない様子が収録されている。 『もののけ姫』以後も、役名がクレジットされないキャラクターに文学座所属の俳優が多く起用される傾向にある。
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