増解結列車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 16:46 UTC 版)
多層建て列車に似たケースとして、1つの列車の一部編成を途中駅で増結または解結することが挙げられるが、この場合は多層建て列車とはみなされない。「一部編成の増解結」も輸送力の調整法としてよく行われており、1960 - 80年代の東北地方の急行列車では多層建て列車と組み合わせての車両運用もよく見られた(詳しくは増解結の項を参照)。しかし1980年代以降の新幹線開業やそれに伴う優等列車の整理によりこうした列車は急速に数を減らしていった。 現在、JRグループの定期運転の優等列車で多層建て列車を組みかつ一部編成の増解結を行う列車としては、特急「ひだ5号」が挙げられる。特急「ひだ5号」は名古屋駅発であるが岐阜駅で大阪駅発の「ひだ25号」を連結する。高山駅で「ひだ25号」を解結し「ひだ5号」のみで終着の飛騨古川駅に向かう。大阪駅 - 大垣駅間で「ひだ25号」に乗車し飛騨古川駅まで行く場合はいずれも車両の移動が必要となるが特急料金は直通するものとして計算される。 また上越新幹線ではMaxときにおいて増解結列車が存在していたが、2013年3月16日より増解結する側の列車をMaxたにがわに愛称を変更したものの、実質継続されている。 2011年3月11日までは「しおかぜ9・22号」(運行は21号と同様)「みどり23号」(肥前山口駅で「かもめ」と分割し、早岐駅で一部編成を解結する)も多層建て列車で一部編成の増解結を行う列車だったが、2011年3月12日のダイヤ改正により「しおかぜ9・22号」は松山駅発着となり、「みどり23号」は「かもめ」との併結がなくなったため、それぞれこのパターンからは外れた。 2016年3月25日までは、岡山駅発宇和島駅行きの特急「しおかぜ21号」(岡山駅を5両で発車するが、宇多津駅で高松駅からの「いしづち21号」(2両)を併結。宇多津駅から松山駅間は7両で運転するが、松山駅で「しおかぜ」の後ろ2両および「いしづち」を解結し、3両で宇和島駅に向かう。)も多層建て列車で一部編成の増解結を行う列車だったが、2016年3月26日のダイヤ改正により「しおかぜ21号」は松山駅発着となりこのパターンからは外れた。
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