塩水の湧出構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 04:03 UTC 版)
塩川の水は海水が約4.5倍の淡水に薄められたもので、カルシウム分だけが海水における含有量よりも際立って多く含まれており、カルスト由来の石灰分が溶けていることを示している。 陸域からの強い淡水の流れが石灰洞系をつくる流路を海水準下にまで下がって流下するため、海水と地下水(淡水)が混じり合い、その後に地表に湧出すると推定されているが確定的なものは未だにない。 これまでの調査により明らかになっているのは、塩川の湧出量は那覇港の潮位と連動しており、満潮時に湧水量が増加し干潮時に湧水量は減少する。また、湧水量と塩分濃度は反比例の関係にあり、水量が多いと塩分濃度は低くなり水量が少ないと塩分濃度は高くなる。加えて降水量も塩分濃度に影響を与え、24時間降水量が200ミリを超えるような大雨が降ると、約1日遅れて湧水量が急激に増加し塩分濃度は低下する。これは海水と混合する塩川湧水の淡水の供給源が、降雨の影響を受ける鍾乳洞の水を主体としていることを示している。
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