埋木舎時代の井伊直弼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 01:04 UTC 版)
部屋住み時代の直弼は、のちに腹心となる長野主膳に国学を、さらに曹洞禅、儒学、洋学を学んだ。禅では「有髪の名僧」と呼ばれるほどであったという。書、絵、和歌のほか、剣術・居合・槍術・弓術・ 砲術・柔術などの武術、乗馬、茶の湯など多数の趣味に没頭し、特に居合では新心流から新心新流を開いた。茶の湯では「宗観」の名を持ち、石州流を経て一派を確立した。著書『茶湯一會集』巻頭には有名な「一期一会」がある(この言葉は利休七哲の山上宗二が著した「山上宗二記」が初出だとも言われる)。他にも能面作りに没頭し、能面作りに必要な道具を一式揃えていた。また、湖東焼、楽焼にも造詣が深かったという。半面では世捨て人のような諦念を抱きつつも、半面では「余は一日4時間眠れば足りる」として文武両道の修練に励んでおり、苦悩と屈託の多い青春であったことがうかがい知れる。直弼の日記として『埋木舎の記』がある。
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