地学的歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 05:58 UTC 版)
放射線年代測定によると、モリソン累層は1億5630万年前に堆積した。地層の最上部は1億4580万年前のものと考えられ、後期ジュラ紀のキンメリッジアン前期とチトニアン前期に当たる。これはドイツのゾルンホーフェンライムストーン累層やタンザニアのテンダグル累層と同一の層序である。年代と生物相はポルトガルのロウリンニャ累層とよく似ている。ミドル・ジュラシック・サマーヴィル、サンダンス累層、ベルランチ、およびスタンプ累層などの様々な地層はアメリカ西部全体を覆っている。 その頃、ローラシア大陸は北アメリカ大陸とユーラシア大陸に分断されようとしていたが、それらはまだ陸橋で繋がっていた。北アメリカは北へ移動し、亜熱帯域を通り過ぎた。 ニューメキシコ州からアルバータ州やサスカチュアン州の南部まで伸びるモリソン盆地は、ネヴァダ造山運動(ロッキー山脈を作り出した後の造山運動の前兆イベント)によって西に押し上げられ始めた。東向きの流域からの堆積物は、エルコ高地(現在のネバダ州とユタ州の国境沿い)からの河川によって運ばれ、沼沢に堆積した。低地、湖、河川、氾濫原がモリソン層を構成した。 北では、北極海の延長であるサンダンス海がカナダを通りアメリカまで伸びていた。 石炭がモンタナのモリソン層に存在するが、これは、海岸に沿った層の北部が、多くの植物の繁った沼地だったことを意味する。南西部には風で堆積した砂岩が見られる。これは、砂丘のある乾燥した砂漠を示している。
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