問題の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/14 09:30 UTC 版)
「ドッキング (分子)」の記事における「問題の定義」の解説
分子ドッキングは、「錠前 (lock)」を開ける「鍵 (key)」の正しい相対的な向き(錠前の表面のどこに鍵穴があるか、鍵を挿入した後に鍵をどの方向に回すかなど)を見つけたいという、「鍵と鍵穴説」(lock-and-key) の問題と考えることができる。ここでは、タンパク質を「錠前」、リガンドを「鍵」と考えることができる。分子ドッキングは最適化問題として定義されることがあり、興味のある特定のタンパク質に結合するリガンドの最も当て嵌りのよい(ベストフィットな)配向を記述することになる。しかし、リガンドとタンパク質の両方が柔軟であるため、「錠前と鍵」よりも「手袋の中の手」(hand-in-glove) の例えがより適切である。ドッキングプロセスの間、リガンドとタンパク質は立体配座を調整して全体的な「ベストフィット」を達成する。この種の配座調整により、全体的な結合が生じることを誘導適合と呼ぶ。 分子ドッキング研究では、分子認識プロセスを計算機的にシミュレーションすることに焦点を当てている。それは、タンパク質とリガンドの両方の最適な配座、およびタンパク質とリガンドの相対的な配向を達成し、系全体の自由エネルギーを最小化することを目的としている。
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