名誉感情の侵害とは? わかりやすく解説

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名誉感情の侵害

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 20:49 UTC 版)

名誉毀損」の記事における「名誉感情の侵害」の解説

民事上、名誉毀損として保護される「名誉」は外部的名誉である。外部的名誉とは、ある人に対して社会与えている評判世評など評価をいう。 これに対して名誉感情とは本人自己に対して有している価値意識感情いわゆるプライド自尊心)をいうが、名誉感情侵害されることはありうる。 しかしプライド自尊心を傷つける発言損害賠償責任直ち認めることは言論表現窮屈になるばかりでなく、プライドが高い人ほど保護される結果となるため、名誉感情の侵害が直ち法的保護問題になるとは考えられていない東京地方裁判所平成8年12月24日判決は、名誉感情について「内心問題であり、個人差大きい上、他人いかなる言動によって名誉感情害されることになるか、害されるしてどの程度かという点についても個人差著しく他人からは容易にうかがい知ることができない」として侵害有無程度把握が困難であるとする。 とはいえ名誉感情の侵害にも許容限度があり、それが人格権侵害該当するときは不法行為成立するとされている。 先の東京地方裁判所平成8年12月24日判決は「誰であっても名誉感情害されることになるような、看過し難い、明確かつ程度甚だし侵害行為」にあたるときは不法行為になるとする。 なお名誉毀損とは異なり、名誉感情の侵害は対象者知れば侵害結果生ずることから公然性は不要である。また、外部的名誉が問題となる名誉毀損とは異なり法人その他の団体には感情存在しないから名誉感情の侵害が成立する余地はない。

※この「名誉感情の侵害」の解説は、「名誉毀損」の解説の一部です。
「名誉感情の侵害」を含む「名誉毀損」の記事については、「名誉毀損」の概要を参照ください。

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