名前と名字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 19:05 UTC 版)
スンジャタは、口承伝統や文字史料において、「ソゴロン・ジャタ」「スンジャタ・ケイタ」「マリ・ジャタ(マーリー・ジャータ)」など、複数の呼び名、異名があるが、「ソゴロン」は母親の名前に由来し、「ジャタ」はマンデ語でライオンを意味する「ジャラ」に由来する言葉である。傑出した人物をライオンと呼ぶのは、セネガンビアからニジェール川上流域にかけての西アフリカ社会における伝統的様式である。スンジャタの「スン」は「ソゴロン」の変形した「ソンゴロン」の頭の部分から来ており、スンジャタの名前は「ソンゴロンのライオン(ジャラ)」がつづまって構成されたものとみられる。 スンジャタの名字(surname)は「ケイタ」とされるが、本来は「コナテ」ではないかという説がある。その根拠は、スンジャタの父と伝わるナレ・マガン・コナテ(英語版)は名前の末尾に「コナテ」とあるからとされる。この場合、「ケイタ」は「(王位を)継ぐ者」を意味するマンデ語とされる。一方で、「ケイタ」は名字ではなくクランを表示する名称であるとする説もある。たしかに西アフリカ社会では、クラン名が名字に類似する場合もある。しかしながら、「ケイタ」と「コナテ」の間にそのような類似はない。 以上の二説ともに共通する論点としては、「ケイタ」が本当の名字ではないということである。現状としては「スンジャタ・コナテ」と呼ぶことに学術的コンセンサスはなく、ほとんどの学術的文献では「スンジャタ・ケイタ」と呼ばれている。
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