可換図式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/24 15:47 UTC 版)
詳細は「可換図式」を参照 図式や関手圏を可換図式の形で可視化することがよくあり、とくに、添え字圏がほとんど要素のない有限な半順序の場合に行われる。次の手順で可換図式を描く。添え字圏の各対象に対して節点を書く。各射については矢印を書くが、恒等射や他の射の合成で表せるものは省略する。可換性は圏が半順序であり、2つの対象の間の射が一意であることと対応している。逆にすべての可換図式はこの方法で図式(半順序である添え字圏からの関手)によって表現できる。 全ての添え字圏が半順序ではないことから、全ての図式も可換ではない。もっとも簡単な例として、1つの対象と1つの自己射 f : X → X {\displaystyle f\colon X\to X} からなる図式や、2つの平行射( ∙ ⇉ ∙ {\displaystyle \bullet \rightrightarrows \bullet } ; f , g : X → Y {\displaystyle f,g\colon X\to Y} )を持つ図式は必ずしも可換ではない。さらに、無限の場合は描くことは不可能であるし、対象や射が多すぎる場合は非常に面倒になる。この場合でも、可換図式のパターンを(添え字圏の部分圏や「…」などを利用して)描くことによって複雑な図式を理解しやすくすることができる。
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