関手としての図式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/24 15:52 UTC 版)
詳細は「図式 (圏論)」を参照 圏 C における可換図式は添え字圏 J から C への関手として解釈することができる: その関手を図式 (diagram) と呼ぶ。 よりフォーマルに、可換図式は 半順序圏によって添え字図けられた図式の視覚化である: 添え字圏のすべての対象に対してノードを描き、 射の生成集合の矢を描き、恒等写像と合成として表せる射を省き、 図式の可換性(2つの対象の間の写像の異なる合成が等しいこと)は半順序圏における2つの対象の間の写像の一意性に対応する。 逆に、可換図式が与えられると、それは半順序圏を定義する: 対象はノードであり、 2つの対象の間に射があることとノードの間に(向き付けられた)道があることが同値であり、 この射は一意である(写像の任意の合成はそのドメインとターゲットによって定義される:これは可換性の公理である)という関係をもつ。 しかしながら、すべての図式が交換するわけではない(図式の概念は可換図式を真に一般化する):最も単純には、自己準同型 ( f : X → X {\displaystyle f\colon X\to X} ) をもったただ1つの対象の図式、あるいはイコライザの定義において用いられるように2つの平行する矢 ( ∙ ⇉ ∙ {\displaystyle \bullet \rightrightarrows \bullet } , つまり、 f , g : X → Y {\displaystyle f,g\colon X\to Y} , ときどき 自由箙と呼ばれる)からなる図式は、交換する必要はない。さらに、図式は対象や射の数が大きい(あるいは無限!)のときはぐちゃぐちゃあるいは描くのが不可能かもしれない。
※この「関手としての図式」の解説は、「可換図式」の解説の一部です。
「関手としての図式」を含む「可換図式」の記事については、「可換図式」の概要を参照ください。
- 関手としての図式のページへのリンク