占星術について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 07:19 UTC 版)
ノストラダムスは、『予言集』や暦書類での予言の基礎を、判断占星術(Astrologie judiciaire, 星位をもとにして未来を占うこと)に置いていると主張していた。しかし、彼の占星術は、ローラン・ヴィデルのような同時代の占星術師からは、星位図の作成に誤りがいくつもあることなどを、強く批判された。 また、彼の占星術のオリジナリティには疑問が呈されている。少なくとも、リシャール・ルーサの『諸時代の状態と変転の書』(1550年)が主要な参照元であったことは確実である。これは、同書からほとんどそのまま引用している箇所が少なくないことからも明らかである。さらに、彼が顧客向けに手ずから作成した出生星位図にしても、既に公刊されていた他の占星術師の星位図などを下敷きにしたものであり、自身で全ての星位の計算を行っていたわけではないらしい。同様の例は『予言集』第二序文でも指摘されており、キュプリアヌス・レオウィティウスの星位計算をそのまま転用している箇所が指摘されている。 なお、文献の性質上、暦書については星位やその影響に関する叙述が多いものの、『予言集』では、占星術的な言及はそれほど多くない。正編とされる「百詩篇集」942篇の四行詩の中では、およそ41回言及されているに過ぎない。
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