北斗七星を構成する星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 07:32 UTC 版)
バイエル符号固有名中国名(『史記』「天官書」など正史の天文志の名)大正新修大蔵経にある唐の密教経典『仏説北斗七星延命経』の名。おおぐま座α星α Ursae Majoris、α UMa ドゥーベ(Dubhe) 天枢 貪狼 おおぐま座β星β Ursae Majoris、β UMa メラク(Merak) 天璇 巨門 おおぐま座γ星γ Ursae Majoris、γ UMa フェクダ(Phecda) 天璣 禄存 おおぐま座δ星δ Ursae Majoris、δ UMa メグレズ(Megrez) 天権 文曲 おおぐま座ε星ε Ursae Majoris、ε UMa アリオト(Alioth) 玉衡 廉貞 おおぐま座ζ星ζ Ursae Majoris、ζ UMa ミザール(Mizar) 開陽 武曲 おおぐま座η星η Ursae Majoris、η UMa アルカイド、ベネトナシュ(Alkaid、Benetnasch) 揺光 破軍 また、中国では柄杓の器の部分を作る、天枢、天璇、天璣、天権の4つを魁(かい)、柄の部分を作る、玉衡、開陽、揺光の3つを標または杓(ひょう)、あわせて斗と一字でよぶこともある。 神祇伯家行事傳には、北斗七星の名前として、「魁𩲃𩵄䰢魓𩳐魒」とあり、神符の通伝であるとされる。これら一連の漢字に類似するものとしては、以下のものがある。 雲笈七籤に、王真人気訣として「肺魁、肝魁、心魁、脾䰢、膽魓、左腎魁、右腎魒」とある。 遵生八牋に、北極黑煞天丁五方殺瘟神符として「書符須澄心靜慮,存自己精氣神三者,上與北斗三台星合,一元真氣入筆,默誦咒曰:魁𩲃𩵄䰢魓𩳐魒尊帝星君律令敕。七遍,每符一道,誦咒七遍,令病家至誠貼之。」とある。 奇門遁甲秘笈大全に、「陰斗乙丁己辛癸為六陰,魁𩲃𩵄䰢魓𩳐魒,倶七斗之諱。」とある。 康熙字典に、元応録からの引用として「毎叩歯而念一星,星者:魁𩲃𩵄䰢魓𩳐魒。」とある。 北斗の柄の端から2番目のζ星ミザールには、伴星アルコル (Alcor) (中国名:輔星)が存在する。この2星は実際には3光年ほど離れており、見かけ上の二重星であると考えられている(連星であるとしたら、公転周期は75万年以上になる)。
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