加算分析/再合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 09:49 UTC 版)
「アディティブ・シンセシス」の記事における「加算分析/再合成」の解説
録音された音の周波数成分を分析して、「正弦波の総和」の表現を得ることができる。この表現はアディティブ・シンセシスで再合成(re-synthesis)できる。音を分解して時間変化する正弦波パーシャルを得る分析手法には、例えば以下がある: 分析フィルタバンク(狭帯域フィルタ群) 短時間フーリエ変換(STFT)に基づく手法:McAulay-Quatieriアナリシス 経験的モード分解 再合成の前に「正弦波の総和」の表現を修正すれば、音色を改変できる。例えばハーモニックな音を再構成してインハーモニックな音にしたり、その逆も可能である。複数の音色のかけ合わせ(hybrid)や モーフィング も加算再合成で実装されている。 加算分析/再合成は、他のいくつもの手法で採用されている。たとえば フェーズボコーダ — STFTに基づく、音の時間伸縮とピッチ変更の独立操作 Sinusoidal Modeling — 正弦波の総和による調波合成モデル Spectral Modelling Synthesis (SMS) —(調波成分 + ノイズ成分)による合成モデル Reassigned Bandwidth-Enhanced Additive Sound Model— McAuley-Quatieriアルゴリズムのノイズ耐性改善のために、Bandwidth-enhanced Oscillatorを導入したSinusoidal Model。 等。またソフトウェア実装には下記がある: スペクトログラムからの音響生成:ARSS — フィルタバンク分析で得られたスペクトログラムの画像編集/再合成 McAulay-Quatieriアルゴリズムで得られたSinusoidal partialの編集/再合成SPEAR LEMUR LORIS — Reassigned Bandwidth-Enhanced Additive Sound Model SMSTools — Spectral Modeling Synthesis (SMS) 分析/再合成ツール
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