制限表面の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 13:47 UTC 版)
制限表面の種類は以下のとおりである。同一の点において2つ以上の表面が重なるときは、最も低い表面が適用される。 なお、延長進入表面、円錐表面及び外側水平表面については、空港法第4条に掲げる拠点空港及び同法第5条に規定する地方管理空港のうち政令で定める空港について国土交通大臣が指定することができる(航空法第56条)。 進入区域 着陸帯の短辺の両端及びこれと同じ側における着陸帯の中心線の延長3,000m(ヘリポートでは2,000m以下で国土交通省令で定める長さ)の点において中心線と直角をなす一直線上におけるこの点から375m(ILS/PAR利用の場合600m、ヘリポートでは当該短辺と当該一直線との距離に十五度の角度の正切を乗じた長さに当該短辺の長さの二分の一を加算した長さ)の距離を有する二点を結んで得た平面をいう。 (航空法第2条第7項) 進入表面 着陸帯の短辺に接し、水平面と上方に国土交通省が定める1/50以上の勾配をなす平面のうち、投影面が進入区域と一致する部分。(航空法第2条第8項) 水平表面 飛行場の標点の垂直上方45mの点を含む水平面のうち、この点を中心として国土交通省が定める4000m以下の半径の円の内部。(航空法第2条第9項) 転移表面 着陸帯の長辺に接し、水平面と外側上方に1/7の勾配(ヘリポートでは国土交通省が定める1/4以上の勾配)をなす面のうち、その末端が水平表面との接線になる部分 進入表面の斜辺に接し、水平面と外側上方に1/7の勾配(ヘリポートでは国土交通省が定める1/4以上の勾配)をなす面のうち、その末端が水平表面との接線になる部分 (航空法第2条第10項) 延長進入表面 設定のない空港もある。 進入表面を含む平面のうち、進入表面の外側底辺、進入表面の斜辺の外側上方への延長線、進入表面の外側底辺の平行線であって進入表面の内側底辺からの水平距離が15,000mのもの、の4本の直線で囲まれる部分。(航空法第56条第2項) 円錐表面 設定のない空港もある。 水平表面の外縁に接し、水平面と上方に国土交通省令で定める1/50以上の勾配をなす面で、その投影面が飛行場の標点を中心として国土交通省令で定める16500m以下の半径で水平に描いた円周で囲まれる部分のうち、航空機の離着陸の安全を確保するために必要な部分として指定された部分。(航空法第56条第3項) 外側水平表面 設定のない空港もある。 円錐表面の外縁に接する水平面で、飛行場の標点を中心として国土交通省令で定める24000m以下の半径で描いた円周の内部(ただし、円錐表面との接線より内部は含まない)のうち、航空機の離着陸の安全を確保するために必要な部分として指定された部分。(航空法第56条第4項) 内側進入表面、内側転移表面 ILSカテゴリーII、III運航のために、進入表面と転移表面それぞれの内側にさらに設定するもの。ICAO Annex14に規定があるものの、日本においては設けられていない。
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