利用可能なバックエンド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 06:14 UTC 版)
「OpenLDAP」の記事における「利用可能なバックエンド」の解説
OpenLDAPディストリビューションには17種類のバックエンドが含まれており、他にもサードパーティーが独自のバックエンドを開発している。標準バックエンドは大まかに以下の3種類に分類できる。 データストレージ型バックエンド - 実際にデータを格納する。back-bdb: OpenLDAP用の最初のトランザクション型バックエンド。Berkeley DB をベースにしている。 back-hdb: back-bdb からの派生。完全な階層型データモデルで、サブツリーの改名をサポートしている。 back-ldif: プレーンテキストファイルである LDIF (LDAP Data Interchange Format) をベースにしている。 back-mdb: メモリマップドデータベース(LMDB) 上に構築したトランザクション型バックエンド。 back-ndb: MySQLのNDBクラスタエンジン上に構築したトランザクション型バックエンド。 プロキシ型バックエンド - 他のデータストレージシステムとのゲートウェイとして機能する。back-ldap: 他のLDAPサーバへの単純なプロキシ back-meta: メタディレクトリ機能を持つプロキシ back-passwd: Unix系のパスワードおよびグループデータを使用。 back-relay: 別のslapdバックエンドへ内部的にリダイレクトする。 back-sql: 任意のSQLデータベースとやり取りする。 ダイナミック型バックエンド - 要求された時にデータを生成する。back-config: LDAP経由でslapdの設定が可能。 back-dnssrv: DNS経由でLDAPサーバの位置を把握する。 back-monitor: LDAP経由でslapdの統計情報にアクセス。 back-null: 何もしない。Unix系の/dev/nullに相当。 back-perl: LDAP要求に対して任意のPerlモジュールを呼び出す。 back-shell: LDAP要求に対して任意のシェルスクリプトを呼び出す。 back-sock: LDAP要求をプロセス間通信経由で任意のデーモンに転送する。 古いバージョンのOpenLDAPには今は使われていないバックエンドもあった。例えば、back-ldbm は元になったミシガン大学のコードを受け継いだバックエンドである。また、back-tcl は back-perl や back-shell と同様にTclスクリプトを呼び出すバックエンドである。 他のバックエンドのサポートも間もなく廃止される予定。 back-ndb は、廃止された。Oracle が MySQL を買収した後、Oracle によって MySQL とのパートナーシップが解消されたためである。 back-bdb と back-hdb は、間も無く廃止される。back-mdb の方がパフォーマンス、信頼性、および管理性の面で優れているためである。 実際、back-perl、back-shell、back-sock といったバックエンドは任意のプログラミング言語へのインタフェースとすることが可能で、拡張やカスタマイズが自由に行える。これを利用して、コンパクトでうまく定義されたAPIを持つRPCエンジンとしてslapdを使うことも可能である。
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