初演の熱狂
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「仮面舞踏会 (ヴェルディ)」の記事における「初演の熱狂」の解説
こうして完成した作品は、1859年2月17日にローマのアポロ劇場でヴェルディ自身の指揮で上演されて大成功を収め、『仮面舞踏会』は『運命の力』『ドン・カルロ』と並び、ヴェルディ中期を代表する三大傑作の一つとなった。ヴェルディは、このオペラの中でしばしば登場するリッカルドの民衆への愛、リッカルドに対する反逆者の敵意・そしてリッカルドとアメリアの愛という三つのモチーフを音楽で見事に表現していると評される。 初演の時はイタリア統一運動全盛期であり、初演に熱狂した人々は街のいたるところに Viva VERDI!(ヴェルディ万歳!)と落書きした。もちろんこれには素晴らしい作品を作曲したヴェルディを賞賛するのと同時に、VERDIが偶然にも「イタリア国王ヴィットリオ・エマヌエーレ」(Vittorio Emanuele, Re D'Italia)の頭文字を取ったものでもあり、イタリア統一を目指すサルデーニャ国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世と重ね合わせられ、それによってヴェルディは愛国のシンボルとなったのである。
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