分子内脱水とは? わかりやすく解説

分子内脱水

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/01 08:22 UTC 版)

脱水反応」の記事における「分子内脱水」の解説

アルコールなどヒドロキシ基を持つ化合物例えエタノール CH3CH2OH に脱水剤として濃硫酸加え、160–170°Cに加熱すると、1分子脱離して二重結合をもつエチレン CH2=CH2 を生じる。このような反応は分子内脱水と呼ばれる水分子直接脱離させるためには上記のように苛烈条件を必要とする。より温和に脱水反応を行うためには、ヒドロキシ基よりよい脱離基変換する手法用いられる例えば、アルコールメタンスルホン酸クロリド(メシルクロリド)を作用させてスルホン酸エステルとし、ここに三級アミンなど強塩基存在させておくとメタンスルホン酸脱離してC=C二重結合生成する。 RCH 2 CH 2 − OH + MsCl ⟶   RCH 2 − OMs + HCl ( Ms − = CH 3 SO 2 − ) {\displaystyle {\ce {{RCH2CH2-OH}+ MsCl ->\ {RCH2-OMs}+ HCl (Ms- = CH3SO2-)}}} RCH 2 CH 2 − OMs + R ′ 3 N ⟶   RCH = CH 2 + R ′ 3 NMsOH {\displaystyle {\ce {{RCH2CH2-OMs}+R'3N->\ {RCH=CH2}+R'3N\cdot MsOH}}} また、アルコール二硫化炭素ヨウ化メチル作用させてキサントゲン酸エステルとし、熱分解してアルケン変換する方法シュガエフ脱離として知られている。 RCH 2 CH 2 − OH + CS 2 + CH 3 I + NaOH ⟶   RCH 2 CH 2 − O − C ( = S ) SCH 3 + NaI + H 2 O {\displaystyle {\ce {{RCH2CH2-OH}+ {CS2}+ {CH3I}+ NaOH ->\ {RCH2CH2-O-C(=S)SCH3}+ {NaI}+ H2O}}} RCH 2 CH 2 − O − C ( = S ) SCH 3 ⟶   RCH = CH 2 + O = C ( − SH ) SCH 3 {\displaystyle {\ce {RCH2CH2-O-C(=S)SCH3 ->\ {RCH=CH2}+ O=C(-SH)SCH3}}}

※この「分子内脱水」の解説は、「脱水反応」の解説の一部です。
「分子内脱水」を含む「脱水反応」の記事については、「脱水反応」の概要を参照ください。

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