グルタコン酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/10 06:05 UTC 版)
グルタコン酸 | |
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trans
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cis
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Pent-2-enedioic acid |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 628-48-8 ![]() |
PubChem | 5280498 |
ChemSpider | 4444138 ![]() |
ChEBI | CHEBI:15670 ![]() |
ChEMBL | CHEMBL557347 ![]() |
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特性 | |
化学式 | C5H6O4 |
モル質量 | 130.099 g/mol |
外観 | 無色の固体 |
融点 | 137-139 ℃, 410-412 K, 279-282 °F |
特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
trans-グルタコン酸 (trans-glutaconic acid) は、化学式がHO2CCH=CHCH2CO2Hの有機化合物である。無色の固体で、対応する飽和化合物はグルタル酸である。エステルのときはグルタコナートと呼ばれる。
関連化合物
幾何異性体であるcis-グルタコン酸は、融点が130–132℃と低い。レブリン酸をブロモ化し、ジブロモケトンと炭酸カリウムで処理して合成できる[1]。
分子内脱水縮合で形成するグルタコン酸無水物は、水溶液中では互変異性体として存在する。無色の固体で、融点は77–82℃である。cis体、trans体のどちらも無水物を作るが、trans体は反応条件によって形成する[2]。
医学的側面
グルタル酸、3-ヒドロキシグルタル酸および、グルタコン酸はそれぞれ関連する代謝物質である。グルタル酸尿症タイプ1では、グルタコン酸が蓄積し、脳に障害を起こす。
出典
- ^ Buckel, W.;Pierik, A. J.; Plett, S.; Alhapel, A.; Suarez, D.; Tu, S.-m.; Golding, B. T. (2006). “Mechanism-Based Inactivation of Coenzyme B12-Dependent 2-Methyleneglutarate Mutase by (Z)-Glutaconate and Buta-1,3-diene-2,3-dicarboxylate”. Eur. J. Inorg. Chem. (18): 3622–3626. doi:10.1002/ejic.200600405.
- ^ Briggs, S. P.; Davies, D. I.; Newton, R. F.; Reynolds, D. P. (1981). “The Structure of Glutaconic Anhydride and the Synthetic Utility of its Diels–Alder Adduct with Cyclopentadiene”. J. Chem. Soc. Perkin Trans I 146: 146–149. doi:10.1039/P19810000146.
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