分光放射照度計、分光測色器、および分光色度計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/12 15:39 UTC 版)
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光源の絶対スペクトル分布は、分光放射照度計で計測することができる。分光放射照度計は、入射光を光学的に集め、モノクロメーターを使って細分化された波長ごとに照度を求める。 反射光に関しては分光測色器 (あるいは分光反射測色器、反射測色器とも呼ばれる) を用いて、試料の可視光域 (および少しの非可視光域を含む) の計測を行う。例えば10ナノメートルの幅で読み取る場合、可視光域である400-700ナノメートルは31サンプルにより読み取ることができる。これら31サンプルを用いて、その特性を表すのに最も重要な、スペクトル反射曲線 (波長毎の反射率) を描くことができる。 分光測色器の読み取り値自体はスペクトルであり、より重要な三刺激値には、色空間変換による色度座標変換により計算される。この目的でも分光測色器は用いられる。分光色度計は分光測色器の一種であり、数値積分 (等色関数の内積の積分を光源のスペクトル分布に対して行う) により三刺激値を測定することができる。 分光色度計の三刺激値色度計に対する利点として、物理フィルタを持たないため、フィルタ製造時のばらつきに影響されず、経年変化を起こさない限りは単一のスペクトル反射曲線を得ることが可能である。 一方で、三刺激値色度計は専用の設計・製造がされているため、安価であり、簡単に使用できる。 国際照明委員会 (CIE) は、より滑らかなスペクトルを得るため、5nm以下のサンプル間隔での計測を推奨している。 サンプル間隔が大きくなると、例えば右に示したCRTディスプレイの赤色蛍光体の光の放射のような急峻なカーブのような場合において、計測精度が悪化してしまう。
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