内生的貨幣供給理論とは? わかりやすく解説

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内生的貨幣供給理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 06:12 UTC 版)

信用創造」の記事における「内生的貨幣供給理論」の解説

イングランド銀行季刊誌2014年春号)は「現代経済における貨幣創造」の中で、銀行民間主体貯蓄するために設けた銀行預金原資として貸出し行っており、中央銀行ベースマネーの量を操作して経済における融資預金の量を決定しているという見解通俗的な誤解であると指摘している。銀行による貸出しは、借り手預金口座への記帳によって行われる過ぎず銀行何もないころから預金通貨作り出している。銀行預金という貨幣元手貸出しを行うのではなく、その逆に貸出しによって預金という貨幣創造している。貨幣負債一種とみなす信用貨幣論前提とし、需要に応じて銀行によって貨幣供給されるとする理論内生的貨幣供給論と呼ばれている。 中野剛志によれば企業など資金需要増大銀行貸出預金増やし、そしてベースマネー増やすであってベースマネー増加銀行貸出し増やすのではない。 また中野は、現代経済において銀行元手となる資金量的な制約を受けることなく潜在的に無限に貸出しを行うことができ、制約があるとすれば貸し手側の資金力ではなく借り手側の返済能力にあるとする。銀行借り手返済能力があると判断する限りいくらでも貸出し応じることができる。現代のような複雑かつ大規模な資本主義経済可能になったのは、その中心に銀行による信用創造があるからである。銀行貸出し増やせば、それに応じた準備預金を増やさなければならないので、金利調節すれば、銀行融資活動影響及ぼし貨幣供給調整することができるとしている。 ポスト・ケインズ派ハイマン・ミンスキーは「貨幣ユニークなのは、それが銀行による融資活動の中で創造され銀行保有する負債証書約定履行される破壊される点にある。貨幣ビジネス通常の過程の中で創造され破壊されるのだから、その発行額は金融需要応じたものになる銀行重要なのは、貸し手制約とらわれず活動するからにほかならない銀行資金を貸すのに、手元資金持っている必要がないのである。この銀行弾力性は、長期間わたって資金を必要とする事業が、そのような資金必要なだけ入手できるということ意味する」と述べている。

※この「内生的貨幣供給理論」の解説は、「信用創造」の解説の一部です。
「内生的貨幣供給理論」を含む「信用創造」の記事については、「信用創造」の概要を参照ください。

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