偏心台車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/02 01:42 UTC 版)
気動車用の1軸駆動の2軸ボギー台車の車体支持装置を軸間中央ではなく動軸側に偏らせることにより動軸にかかる軸重を増大させ粘着性能を向上させた台車。1930年代の日本の車輌技術では実用的な1台車2軸駆動や2個エンジン連動制御が開発できなかったため気動車の走行性能確保のため偏心台車や片ボギー車が開発された。マキシマム・トラクション台車も偏心台車の一種であるが、気動車用の偏心台車は日本独自のものとされ、日本車輌製造が製造した大隅鉄道むけ気動車を嚆矢とする。採用車の多くは1930年代製だが、1台車1軸駆動のままで一定の粘着性能が確保できることから戦後製の気動車にも大分交通や熊延鉄道をはじめいくつかの私鉄・第三セクター向け気動車で採用例があり、2015年の時点での日本国内における最終製造事例は1988年製造の由利高原鉄道YR1000形YR1005(新潟鐵工所製)となる。
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