倉梯宮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 01:41 UTC 版)
泊瀬部大王(はつせべのおおきみ) 穴穂部間人媛および穴穂部王子の同母弟。穴穂部王子と異なり政治的手腕にも豪胆さにも欠け、強欲で目先のことしか考えない享楽的で無能な人物として描かれる。当初は毒にも薬にもならぬ人物と評され、思いがけず大王に擁立されるが、即位後は自分を「大王であるこのわし」と呼んで権力に執着しながら政治は二の次で、糠手と共謀して厩戸の暗殺を計画するなど次第に横暴な面が目立つようになり、自分に逆らった豪族を宮中の重要な儀式から排除したため馬子に見放され、最終的には厩戸と蘇我氏によって暗殺されるが死後も誰にも惜しまれることはなかった。 大伴糠手(おおとものぬかて) 泊瀬部大王の相談役として、厩戸、蘇我氏にとって代わろうと日々策略を練る。 小手子(おてこ) 糠手の娘で泊瀬部大王の妃。大王が王子時代からの仲である。泊瀬部大王との間に蜂子皇子と錦代皇女を儲ける。 布都姫(ふつひめ) 物部御狩の末娘で石上神宮の斎宮であった美貌の姫。毛人の母・十市郎女とは異母姉妹にあたる。敗戦後、畝傍に蟄居している叔父・贄子を頼って訪ねる道中で毛人と出会う。最初は一族を滅ぼした憎き仇として見ていた毛人であったが、強い愛情と熱意にほだされ、いつしか愛情を芽生えさせる。身分の高い美女を后に迎えようと躍起になっていた泊瀬部大王の目に留まり、同時に2人の仲を割かんとする厩戸の策略が交錯し、無理矢理還俗させられ後宮入りとなる。さらには厩戸自身の手で暗殺されかかるが、毛人によって救われる。後に毛人の子(入鹿)を生む。 白髪女(しらかみめ) 布都姫の老侍女。布都姫が5歳の頃から仕え、こよなく慈しんでいる。布都姫の身代わりとなって厩戸に刺殺される。
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