信仰の偽装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 07:20 UTC 版)
隠れキリシタンが「マリア観音」などの信仰の偽装を行ったことは知られているが、隠れ念仏もさまざまな偽装をほどこして信仰を守った。浄土真宗の信仰の証拠となる阿弥陀如来立像や、親鸞聖人の御影(肖像)、六字名号(南無阿弥陀仏)などは隠して守らなくてはならなかった。その偽装には傘の形の桐材の容器に親鸞の御影の掛け軸を収めた傘仏やまな板に似せた蓋つきの薄い木箱に本尊の掛け軸を納めたまな板仏などがあった。 川辺地方では、見かけは箪笥で扉を開くと金色さんぜんとした隠し仏壇が作られた(東本願寺鹿児島別院に保存)。鹿児島では洞窟のことをガマと言い、今でも川辺仏壇のガマ型にはその「隠し仏壇」の要素が色濃く残っていると言われる。川辺町 (鹿児島県)出身の高良武久の祖父・高良友益も熱心な隠れ真宗信者で、表向きは神道の信者を装っていたため、子孫も長い間知らずにいたという。 またいわゆるカヤカベ教のように、弾圧の中で本願寺とのつながりを絶ち、神道や修験道と習合して独自の道を歩む門徒もいた。
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