作品内容のフィクション性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 20:42 UTC 版)
「闇の子供たち」の記事における「作品内容のフィクション性」の解説
この作品はこれまで各サイトにて、「幼児の人身売買、売春というショッキングな真実を描いたノンフィクション映画」と宣伝されてきた。その影響もあったためか、ネット上に書き込まれた映画の感想には、ノンフィクションであることを前提としたものが少なくない。ノンフィクション映画と言う宣伝に対し、不正な心臓移植をタイ国内では法的には出来ないことへの指摘や、「事実と日本人への誤解を生む」というネット上での反発が出るなどした。これらの指摘や反応について、映画のPRをしている樂舎の担当者は、「すべてフィクションとしてしまうと、ほかの国の関係ない話と受け取られる恐れがあると考えました。売買春は実際にあるため、身近にある問題として感じてほしかったことがあります。」と述べた。、この騒動の末、諸国での水面下での臓器売買の事実は取りざたされないままに、その後のほとんどの宣伝素材では「ノンフィクション」の文字を削られることとなった。 本作に取材協力をした大阪大学医学部付属病院移植医療部の福嶌教偉は、フィクションの部分として、子供の心臓移植について日本人がタイで心臓移植を受けた例はないこと、他の子供の生命を奪っても自分の子供の生存を願う両親は存在しないこと、を挙げた。また、心臓移植には8人のエキスパートが必要なことから、機密保持の困難さ、量刑の重さから、不正な心臓移植自体の収益性に疑問を示している。
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