作品の傾向と思想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/13 15:59 UTC 版)
「渡辺誠 (建築家)」の記事における「作品の傾向と思想」の解説
アルゴリズムに精通し、コンピュータ・プログラムによる形態発生を手法として本格的に取り入れた作品も設計している。設計者の要求する諸条件を満たす形態をコンピュータ・プログラムで発生させる過程を経る「アルゴリズミック・デザイン」という手法を採り入れた設計を行う。 従来、製図の道具 (狭義の CAD) や、人手による設計の補助としての構造計算やエネルギーシミュレーションという形でコンピュータは建築設計を支えてきた。渡辺誠はその役割をより拡大し、「人間の脳の拡張」という位置づけでコンピュータ・プログラムを設計に用いている。空間的制約・構造・日照・意匠的な特徴などあらゆる条件を満たす形態を創造する行為の一部を、コンピュータに行わせる。 条件を与え、それを満たす形態を、ランダム要素もまじえて複数生成する。そして、人間である設計者がその中からふさわしいと考えるものを選び取るという手法である。 彼の提唱する「アルゴリズミック・デザイン」は「誘導都市」プロジェクトなどでの数々の試案を経て、新水俣門(新水俣駅前)・飯田橋駅などで実際の建築物となった。さらに、その意義と可能性を広く伝えるため、実際に設計に使ったソフトウェアを自らのウェブサイトにて一般公開するなどの活動を行っている。
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