作品のタイトルについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 05:04 UTC 版)
「トゥーランガリラ交響曲」の記事における「作品のタイトルについて」の解説
メシアンによれば、この曲の題名である「トゥーランガリラ Turangalîla」は、2つのサンスクリット(梵語)“Turaṅga”と“Līlā”に由来しており、これらの言葉は古代東洋言語の多くの例に漏れず、非常に幅広い意味を有し、“Turaṅga”は「時」「時間」「天候」「楽章」「リズム」など、“Līlā”には「遊戯」「競技」「作用」「演奏」あるいは「愛」「恋」「恋愛」などといった意味があるとしており、この二語からなる複合語“Turaṅga-Līlā”には「愛の歌」や「喜びの聖歌」、「時間」、「運動」、「リズム」、「生命」、「死」などの意味があるとされる。また13世紀の理論家の命名による、インド芸術音楽の120種のリズムパターンのうちの33番目のものの名でもあり、加えて女性の名としても存在する言葉であるともいう。 メシアンの未完の著書『リズムと色と鳥類学』には『サンギータ・ラトナーカラ』に載せる120のターラ(インドのリズム)の一覧を載せているが、Turangalîlaはその33番目に載っている。ただし、このリズムそのものと交響曲に直接の関係はなく、響きがよいので曲名に採用したと断っている。なおメシアン自身は「トゥランガリーラー」(Tourânegheulî—lâ—、「—」は長母音を意味する)が正確な発音と言っているが、サンスクリットのつづり自身からは「トゥランガリーラ」としか読めない。
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