佐野震度とは? わかりやすく解説

佐野震度(Sano's seismic coefficient)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 20:37 UTC 版)

震度」の記事における「佐野震度(Sano's seismic coefficient)」の解説

1916年大正5年)に、佐野利器著書家屋耐震構造論』の中で、耐震計算をするための尺度として、地震動強さ地震波最大加速度 α に比例するものと考えα の重力加速度 g(= 980 Gal)に対する比 K を震度seismic coefficient)と名付けた(佐野震度)。現在においては工学的震度とも呼ばれる。 佐野震度 K = α / g {\displaystyle K=\alpha /g} 地震動による加速度 αh、鉛直加速度 αv が問題となるときは、 K h = α h / g   ,   K v = α v / g {\displaystyle K_{h}=\alpha _{h}/g\ ,\ K_{v}=\alpha _{v}/g} とし、それぞれ水平震度horizontal seismic coefficient)および鉛直震度vertical seismic coefficient)と呼ぶ。なお、耐震設計においては基本的に水平震度問題となる。 この震度概念導入は、物体地震動を受けることによってかかる力(地震力)の算出簡明にした。 いま、(質量ではなく重量 W kg重 の物体が α Gal地震動受けたとする。このとき、物体質量を m とすると、ニュートンの運動方程式から地震力 F は F = m   α {\displaystyle F=m\ \alpha } となる。ここで、重力加速度地球上ではほぼ一定の g であることから m = W/g となるので、 F = m   α = W g α {\displaystyle F=m\ \alpha ={\frac {W}{g}}\alpha } = ( α g ) W = K W {\displaystyle \left({\frac {\alpha }{g}}\right)W=KW} が導かれる。 すなわち、重量 W kg重の物体震度 K の地震動を受けるとき、地震動方向地震力 F = KW (単位kg重) を受けることとなる。

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