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住谷春也

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/05 14:22 UTC 版)

すみや はるや
住谷 春也
生年月日 (1931-02-05) 1931年2月5日
没年月日 (2024-06-09) 2024年6月9日(93歳没)
出身地 群馬県
国籍 日本
職業 翻訳家
ジャンル ルーマニア文学

住谷 春也(すみや はるや、1931年昭和6年〉2月5日 - 2024年令和6年〉6月9日)は、日本ルーマニア文学者。

ミルチャ・エリアーデミルチャ・カルタレスクの翻訳を手掛けた。

人物・来歴

群馬県生まれ。

旧制松本高校文科乙類(ドイツ語選択)在学中に 原口統三『二十歳のエチュード』に感銘を受けフランス語を学ぶ。1953年東京大学文学部フランス文学科卒。出版社(学研など)勤務のかたわら、直野敦東京大学名誉教授に師事しルーマニア文学研究を志し、1986年から1990年までルーマニア在住、ブカレスト大学文学部博士課程修了。1989年、反チャウシェスク民衆蜂起バリケードの内側から見て手記を<Romania literara>1989最終第52号に発表。帰国後ルーマニア文学の翻訳公刊に専念する。

1985年のリビウ・レブリャーヌ『大地への祈り』で日本翻訳家協会文学部門最優秀賞を受賞。2004年、ルーマニア文化功労コマンドール勲章受章。2007年、ナサウド市(ルーマニア)名誉市民[1]

2024年6月9日にがんのため前橋市の自宅で逝去。93歳没[2]

2025年、第45回日本SF大賞功績賞を受賞[3]。SFプロパーではない翻訳家としては、同賞の初の受賞。

親族

大叔父に内村鑑三が盟友とする個人雑誌『聖化』刊行者住谷天来、伯父に経済学史研究家で元同志社総長住谷悦治をもつ。

経済学者で立教大学名誉教授の住谷一彦社会福祉学者で同志社大学名誉教授の住谷磬は、いずれも悦治の子であり、春也のいとこにあたる。

翻訳

  • 『東欧民話集 ルーマニアの民話』直野敦共訳編 恒文社 1978
  • リビウ・レブリャーヌ『大地への祈り』恒文社 1985
  • ミルチャ・エリアーデ『ホーニヒベルガー博士の秘密』直野敦共訳 福武文庫 1990
  • イオン・ミハイ・パチェパ『赤い王朝 チャウシェスク独裁政権の内幕』恒文社 1993
  • エリアーデ『19本の薔薇』作品社 1993
  • エリアーデ『令嬢クリスティナ』作品社 1995
  • エリアーデ『妖精たちの夜』作品社 1996
  • リビウ・レブリャーヌ『処刑の森』恒文社 1997
  • ザハリア・スタンク『ジプシーの幌馬車』恒文社 1997
  • エリアーデ『マイトレイ』作品社 1999/河出書房新社世界文学全集〉2009
  • 『エリアーデ幻想小説全集』全3巻 直野敦共訳 作品社 2003-2005
  • 『私たちの間に 時間 アデラ・ポペスク詩集』未知谷 2003
  • 『バラーダ ルーマニア口承物語詩』シルヴィウ・バイアシュ挿絵 未知谷 2008
  • 『迷宮の試煉 エリアーデ自身を語る』聞き手クロード-アンリ・ロケフランス語版 作品社 2009。NCID BA88725136 
  • ミルチャ・カルタレスク『ぼくらが女性を愛する理由』 松籟社 2015
  • ギョルゲ・ササルマン『方形の円』東京創元社、2019、創元SF文庫、2023
  • パウル・ゴマ『ジュスタ』松籟社、2020
  • カルタレスク『ノスタルジア』作品社、2021

※以下はアンソロジーから

  • バルブ「日曜日の昼食」/ポペスク「沙漠の下の海」、『世界短編名作集・東欧編』新日本出版社 1979
  • ロゴズ「時空への脱走」/アラーマ「アイクサよ永遠なれ」、『東欧SF傑作集』東京創元社 1980
  • ロゴズ「確率神の祭壇」、『異邦からの眺め』早川書房 1981
  • ミハエスク『夢』-『東欧怪談集』沼野充義編、河出文庫 1995、新版2020
  • オナ「私と犬」、ブルンチェアヌ「女性成功者」、『時間は誰も待ってくれない』東京創元社 2012

※以下は雑誌での訳出

  • ササルマン「アルジャーノンの脱走」<SFマガジン>1982・2月号。
  • コーリン「蛙」<SFマガジン>1982・11月号
  • ウルムズ「奇妙なページ」<幻想文学>2003・第67号
  • カルタレスク「建築士」<SFファンジン>2012・8月号。同人誌(難波弘之:主催)

脚注

  1. ^ 広報文化 住谷春也氏がナサウド市名誉市民に選ばれました”. 在ルーマニア日本国大使館. 2014年1月23日閲覧。
  2. ^ sakuhinsha (2024年10月5日). “住谷春也氏逝去のお知らせ - 新着情報”. 2024年10月6日閲覧。
  3. ^ 市川春子「宝石の国」が第45回日本SF大賞を受賞 功績賞には楳図かずお”. コミックナタリー. ナターシャ (2025年2月15日). 2025年2月15日閲覧。

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