低温高圧の環境下での変成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 05:06 UTC 版)
「三波石峡」の記事における「低温高圧の環境下での変成」の解説
一般に、海底で形成された玄武岩や火山灰などからなる岩石が地殻変動で地下深くに潜り、長い年月をかけて変成岩となるときに、その変成作用によって岩石内に変成鉱物が生じる。このとき緑泥石や緑簾石が生じることで、岩石は緑色を帯びる。白色の縞模様のもとになっている石英はおもに砂岩に由来する。 一帯は、もともとは古生代ペルム紀から中生代ジュラ紀にかけて海底火山によってできた玄武岩質の溶岩・火山岩や火山灰を主体とする堆積層だったと推定されている。これが、今からおよそ6500万年前、中生代白亜紀の末頃から、大規模な地殻変動によって、地中深くに沈み込んだ。そこで低温・高圧の変成作用を受けて変成岩となり、これにより緑泥石や緑簾石に富む緑色をした岩石となった。日本列島ではこの変成岩帯が800キロメートルほどの長さに連なっていて、までまたがっている。これがとくに三波川周辺で観察されることから、これを「三波川変成作用」による三波川変成帯と呼ぶ。 三波石峡の岩石はとくに緑閃石(アクチノ閃石)に富み、これが特徴的な青緑色のもとになっている。
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