中生代ジュラ紀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 05:32 UTC 版)
この時代の付加体は九州中部、四国北部と中部、南部を除く近畿地方、中部地方と関東地方の大部分に分布。全部をまとめて「ジュラ紀付加体」と総称されることがある。岐阜県と滋賀県の県境にそびえる伊吹山や、海洋生物の化石がたくさん産出する大垣市の金生山は、海山の上に成長したサンゴ礁の頂部の名残と考えられている。中央構造線は広義のジュラ紀付加体の中にある。中央構造線周辺には広域変成作用を受けた領家変成帯や三波川変成帯が存在するが、いずれも大陸底に底付けされた付加体が地下深部で変成作用を受けたあと、その後の地殻変動で地表に現れたものと考えられている。 ジュラ紀付加体でのトピックは、地球史上最大の大量絶滅であるP-T境界を記録したパンサラサ海の地層が1990年代に岐阜県の鵜沼にあるチャート層で発見されたこと。大量絶滅の前後を含む当時の海洋の継続的なデータが得られた。また愛媛県の別子銅山は、海底に析出した熱水鉱床がジュラ紀に海溝に沈んで大陸に底付けされた後、白亜紀に変成作用を受けて形成された鉱山と推定されている。
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