伝奇小説と占い入門本の合体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 22:44 UTC 版)
「安倍晴明物語」の記事における「伝奇小説と占い入門本の合体」の解説
本書の前半3巻を現代風に表現すれば、「2000年の長きに渡り継承されてきた、この世の真理すべてを記した魔導書とそれを所有した者達の数奇な運命、およびその魔導書の最終継承者たる異能者の活躍を記した伝奇小説」といえる。一方後半4巻は「図解 やさしい占い入門」とでも呼ぶべきハウツー本であり、晴明とは無関係な内容となっている。 このチグハグな構成も『簠簋抄』を踏襲したものだが、『簠簋抄』における由来の文章に比べ、本書の「一代記」ははるかに分量が多く、暦占書の序文の域を大きく逸脱している。このため、版元(西村又左衛門)の目録でも仮名和書と暦占書の両部門に重複登録されている。 すべてが『簠簋抄』に起因するとはいえ、読者対象が異なる2つの内容が混在していることの違和感は拭い得ない。
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