企業と研究者の癒着
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/14 02:20 UTC 版)
「助成金バイアス」の記事における「企業と研究者の癒着」の解説
企業は研究者に巨額の資金を提供している。特に製薬企業の医師・生物医学研究者への資金提供は顕著である。2014年7月10日付け朝日新聞デジタルに以下の記事がある。 製薬企業が2013年度に医師らに支払った講師謝金・原稿執筆料などの情報公開が、業界の自主ルールに基づき今月から始まる。今年から、医師個人別の金額も開示される。法で開示を定めた米国に比べて不十分だ。製薬大手ノバルティスファーマが資金提供した大学の臨床研究でのデータ不正が明るみに出たが、透明性の確保とはほど遠い。 ・・・中略・・・ 昨年公表された70社分をみると、製薬企業から医師や医療機関への12年度の資金提供は全体で4793億円。厚生労働省や文部科学省など国の医療分野の研究開発関連予算の合計2100億円(14年度)の2倍以上だった。 項目で最も多いのは、薬の治験費用などの研究開発費で計2472億円。265億円の武田薬品工業が最多で、計5社が100億円を超えた。大学や学会に寄付の形で渡す学術研究助成費は計536億円。このうち、特定の研究室などを指定でき、癒着を生みやすい奨学寄付金は、計344億円だった。香典や会食などの接遇費は計113億円で、10億8千万円のノバルティスが最多だった。。 — 「製薬会社から医師への謝金、個人別開示へ 72社指針」、朝日新聞デジタル、2014年7月10日 製薬企業は悪で、医師・研究者は善と思っている人には意外だろうが、資金提供の透明性を高めようとしているのは製薬企業側であり、医師と日本医学会は反対なのである。
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