仮説実験授業の授業書の要件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:23 UTC 版)
「授業書」の記事における「仮説実験授業の授業書の要件」の解説
(1)科学上の最も基本的で一般的な概念や法則を教える。 授業書で教える内容は、一回見たり一回実験すればわかるような特殊な知識ではなく、非常に広い範囲にわたって一般的に成り立つような概念や法則を教えるものである。そのような概念や法則は一回見たり実験しただけで理解できるものではない。例えば授業書〈ふりこと振動〉の教育目的はふりこそのものではなく、力学上の振動の概念である。 庄司和晃は小学校段階ではそのような基礎的な概念・法則として、 ものにはすべて重さがある 力の原理 物質の電気的性質 生物の多様性 などをあげた。 科学上の一般的基礎的な概念・法則の修得をめざさない授業は、いくら予想を立てさせても仮説実験授業とは呼ばない。 (2)一連の授業が子どもたちに喜ばれるようなものになっている。 子どもたちの知的興味をかき立てそれを深めるために予想を立てさせることがマイナスであるなら、予想を立てさせない方が良いし、討論がおもしろくないというなら討論もやらせない方が良い。教師の側でいくら大切な概念や法則だと思っても、子どもたちがそんなことを知っても役立ちそうもないし、おもしろくもないというなら、それを教えるのを断念するか、教え方や内容を全面的に変えなくてはならない。
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