代表的なビブリオ属菌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/08 14:22 UTC 版)
コレラ菌 (V. cholerae) コレラ毒素を産生するO1型(および一部のO139型)のコレラ菌はヒトに経口感染してコレラの原因になる。非O1型コレラ菌は感染性胃腸炎の原因になる。 NAGビブリオ (V.cholerae non-O1, non-O139) 分類学上はコレラ菌と同じ種であり、血清型がO1およびO139以外の細菌。 腸炎ビブリオ (V. parahaemolyticus) まっすぐな菌体と周毛性鞭毛を持つ非典型的な形態のビブリオ。魚介類の生食によってヒトに経口感染し、食中毒の原因になる。 ビブリオ・バルニフィカス (V. vulnificus) 腸炎ビブリオに類似した性質を持つコンマ状ビブリオ。ヒトに経口または創傷感染して感染性胃腸炎の原因になる。また、肝疾患や糖尿病などの基礎疾患がある場合には敗血症や壊死性筋膜炎など、全身性の致死性疾患の原因になる。一般に「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌の1つ。 ビブリオ・フルビアリス (V. fluvialis)、ビブリオ・ファーニシィ (V. furnissii) 中東やバングラデシュ、メキシコ湾沿岸で発生する集団食中毒の病原体の1つ。 ビブリオ・ミミカス (V. mimicus) カキの生食による食中毒原因菌の1つ。 ビブリオ・フィシェリ (V. fischeri) 非病原性の海洋性ビブリオ。イカなどに共生する発光バクテリアで、発光メカニズムやクオラムセンシングなどの研究に用いられたモデル生物の1つである。 ビブリオ・アングイラルム (V. anguillarum) ブリ属を含む多くの魚種に感染する。ヒトに対して病原性をもたないが、養殖において問題となる。 ビブリオ・アルギノリディカス (V.alginolyticus) 人に対して病原性を持たない。
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