他法による定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 09:17 UTC 版)
労働保険の保険料の徴収等に関する法律(労働保険徴収法)では「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く)をいう。」と定義されている(労働保険徴収法第2条2項)。 労働基準法による「賃金」との相違点としては、労働協約等によって支給条件の明確な見舞金、結婚祝い金等は賃金とはしない。 住宅を貸与する場合に、住宅の貸与を受けない者に均衡上一定額の手当を支給している場合には、その均衡給与相当額は賃金となるが、社宅入居者から賃貸料として3分の1を超える額を徴収している場合は、福利厚生とみなされ、賃金とは認められない。 通貨以外のもので支払われるものの範囲は、食事、被服及び住居の利益のほか、所轄公共職業安定所長・所轄労働基準監督署長が定める。評価に関する事項は厚生労働大臣が定める。 健康保険法では、「この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び3月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。」と定義されている(健康保険法3条5項)。また、「この法律において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるものをいう。」とも定義されている(健康保険法第3条6項)。 労働基準法による「賃金」との相違点としては、被保険者の在職時に、退職金相当額の全部または一部を給与に上乗せする等前払いされる場合は、報酬に該当する。 臨時に支払われたもの、3月を超える期間ごとに受けるもの(賞与等)は、報酬に含まない。ただし、年4回以上の賞与等は、報酬に含める。 報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のものによって支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定める。
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