今古奇観とは? わかりやすく解説

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きんこきかん〔キンコキクワン〕【今古奇観】

読み方:きんこきかん

中国明代末の短編小説集40巻。抱甕(ほうおう)老人編。「三言(さんげん)」「二拍(にはく)」から40編を選んだもの。江戸時代伝来し曲亭馬琴都賀(つが)庭鐘や上田秋成らに影響与えた


今古奇観

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/05 14:04 UTC 版)

今古奇観』(きんこきかん)は、17世紀中国で編纂された白話小説の選集である。


  1. ^ 勝山稔 『白話小説研究における「話本」の定義について:中国白話小説研究における一展望(III)』、国際文化研究科論集、7巻、1999-12-20、p.244-209 pdf
  2. ^ 残存するのは24巻本であるが、廣澤裕介(ひろさわ ゆうすけ、立命館大学 文学部東アジア研究学域 准教授)は、書誌学研究によって、24巻本に先立ち『喻世明言』40巻本が刊行されていたと指摘し、逸書40巻本の復元を試みている。出典:廣澤裕介 《『喩世明言』四十卷本考》 日本中国学会報 Vol. No. 52 2000年 中国・アジア研究論文データベースpdf
  3. ^ りょうもうしょ、字を玄房、号を初成、また即空観主人ともいう。浙江鳥程に生まれ、1591年12歳で秀才となるも1634年55歳にして上海県丞になる。その後1644年、農民の武装蜂起に抗拒し吐血して66歳で死んだ。著書は頗る多く、二拍も編纂と称しながら創作が多いとされる。
  4. ^ 三言120編、二拍78編(『二刻拍案驚奇』に重複1巻と雑劇の戯曲が1巻あるため)で都合198編となる。
  5. ^ 姑蘇(蘇州)の抱甕老人と名乗っているが、本名等は未詳である。
  6. ^ 『古今小説』から8編、『警世通言』から10編、『醒世恒言』から11編の計29編。
  7. ^ 『初刻拍案驚奇』から8編、『二刻拍案驚奇』から3編の計11編。
  8. ^ 『今古奇観 上』 中国古典文学大系 37 解説 p.409-411 。
  9. ^ 大塚秀高、おおつかひでたか、埼玉大学名誉教授
  10. ^ 大塚秀高『抱甕老人と三言二拍の原刻本について』日本アジア研究 Vol.13, (2016. 3) ,p.43- 88 紀要、p.43 冒頭の要約(囲み記事)
  11. ^ a b 駒田信二『今古奇観』 解説 各巻の出典と、その江戸文学への影響 (中国古典文学大系 38巻 p.453-461)等による。
  12. ^ 『古今小説』と『喻世明言』参照
  13. ^ 丸井貴史 『白話小説の時代 ―日本近世中期文学の研究―』汲古書院、2019年2月。ISBN 978-4-7629-3641-8 
  14. ^ 西田維則(にしだこれのり)の筆名、? – 1765年、号は贅世子、口木子、また別名に、口木山人、烟水散人、温海、賢世子を使用。近江に生まれ京都で活動した儒学者。
  15. ^ この翻訳は広く影響を与え、芝居、長咄、戯作、講談などに翻案された。
  16. ^ 淡斎主人 訳『通俗古今奇観 五巻』 1814年 3編の抄訳:巻一 莊子休鼓盆成大道(第二十巻)、巻二・三 趙縣君喬進黃柑子(第三十八巻)、巻四・五 賣油郎獨占花魁(第七巻)。日本国内刊行物としては『通俗古今奇観 付 月下清談』 青木正児 校註 1932年 岩波文庫 ISBN 978-4003203613 。また、『通俗古今奇観』《近世白話小説翻訳集 第5巻》に収録、中村幸彦 編 1985年 汲古書院 ISBN 9784762932083 、その解題で淡斎主人を佐羽淡斎(さばたんさい、1772-1825年)に擬している。


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