人の健康への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 06:00 UTC 版)
1970年7月、厚生省は中性洗剤(合成洗剤)を飲み込んだ場合、肝臓や腎臓に障害を起こす恐れがあるため、子供のシャボン玉遊びに使わないよう通達を出した。しかしながら1971年、学習研究社『こどものかがく』7月号の付録にABSが含まれたシャボン玉液が用いられ、誤飲した子供に声のつぶれ、吐き気、顔がかぶれるといった症状が出た。厚生省は学習研究社の担当を呼び出し注意を与えた。 現在、合成洗剤は石鹸と同様、通常使用ならびに予見できる誤使用・誤摂取において問題を生じることは少ないが、依然として、“洗剤は毒である”とか、“環境を著しく汚す”といった情報が世の中に流されている。合成洗剤には毒性があり人体に危険とする市民団体や労働組合などが合成洗剤不買運動がみうけられるが、過去に問題提起された点を根拠としている。 肌荒れや脱毛、アトピー性皮膚炎の原因物質であるとする説もある一方で、低刺激性の合成洗剤を使用すれば問題ないとする説もある。一方でアルカリ性である石鹸よりも合成洗剤のほうが肌荒れしにくい人もいる。また一般に合成洗剤のほうが石鹸よりすすぎ性がよいため、残留した洗剤による皮膚炎の場合には合成洗剤から石鹸に換えると症状が悪化する場合もある。
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